【専門店監修】冷凍餃子を失敗なしで美味しく焼くコツとアレンジ

「冷凍餃子って便利だけど、お店みたいに美味しく焼けない…」
「いつも皮がくっついたり、焦げ付いたりする…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
実は、冷凍餃子を美味しく焼くにはいくつかの簡単なコツがあります。
この記事では、誰でも失敗しない基本的な冷凍餃子の焼き方から、パリパリの羽根つきにする秘訣をお伝えします。さらにはホットプレートでうまく焼くコツや、よくある失敗とその対策まで解説します。
【この記事の監修者】
<餃子専門店 ぎょーざやさん>
開業してから30年以上地元に愛される餃子専門店。肉と野菜を「3:7」の割合で配合した餡と、もちっとした食感の皮が特徴。口に入れるとジワーッと深い味わいが広がります。お子様からお年寄りまで多くの方にお喜びいただいています。
なぜ冷凍餃子は上手に焼けない?よくある失敗とその原因
冷凍餃子がうまく焼けないのは、いくつかの共通した原因があります。ここでは、冷凍餃子を焼く際によくある失敗例を挙げ、それぞれの原因を一覧表で分かりやすく解説します。
失敗例 | 主な原因 |
---|---|
フライパンにくっついて皮が破れる | ・フライパンの予熱不足 ・油の量が少ない、または均一でない ・フライパンの汚れ ・強火での長時間加熱 ・無理に剥がそうとする |
底は焦げているのに中が生焼け | ・最初の火力が強すぎる ・蒸し焼きの時間や水の量が不足 ・餃子が大きすぎる、または解凍されにくい ・蓋の密閉性が低い |
皮がベチャッとして美味しくない | ・水の量が多すぎる ・蒸し焼きの時間が長すぎる ・最後の水分飛ばしが不十分 ・焼き後にフライパンに放置 |
羽根がうまくできない、または焦げ付く | ・羽根用の粉の分量や溶き方が不適切 ・粉を投入するタイミングが悪い ・火力が強すぎて羽根だけ焦げる ・油の量が少ない |
冷凍餃子を美味しく焼くための5つのルール
冷凍餃子を毎回美味しく焼き上げるためには、いくつかの基本的なルールがあります。ご家庭で美味しい餃子を焼くためには、特別な技術は必要ありません。ここでは、ご自宅でも美味しい餃子を焼くためのコツをご紹介します。
1.解凍せず冷凍のまま焼く
冷凍餃子を焼く最大のコツは、「冷凍のまま」焼くことです。解凍してしまうと、餃子から水分が出て皮がふやけてしまい、ベチャッとした仕上がりになりがちです。
また、ドリップ(肉汁など)が流れ出てしまい、餃子本来の旨味も損なわれてしまいます。冷凍のまま焼くことで、皮はパリッと香ばしく、中はジューシーな理想の焼き上がりになります。
2.油は多すぎても少なすぎてもNG
油は、餃子に綺麗な焼き色をつけ、フライパンへのくっつきを防ぎ、風味をアップさせる重要な役割があります。油が少ないと餃子がフライパンにくっついたり、焦げ付いたり、皮がパサパサになったりする原因になります。
逆に多すぎると、油っぽい仕上がりになり、羽根がうまく作れません。フライパンの大きさや餃子の量に合わせて適量を使い、フライパン全体に薄く均一にひくのがコツです。
3.火加減は中火から始める
美味しい焼き餃子を作るためには、火加減を3段階で調節することが重要です。
まず中火で餃子の底面に焼き色をつけ、香ばしさと見た目の美しさを引き出します。
次に弱火でじっくり蒸し焼きにし、中までしっかり火を通します。
最後に強火にして余分な水分を飛ばし、皮全体をパリッと仕上げましょう。各工程での火加減の使い分けが、食べた時の食感と肉の旨味を引き出すことに大きく影響します。
4.水の代わりに「熱湯」を使う
蒸し焼きの際には、水の代わりに「熱湯」を使いましょう。熱湯を使うことで、フライパンの温度が急激に下がるのを防ぎ、高温の蒸気でムラなく均一に蒸し焼きにできます。
水を使った場合と比べて、皮がよりふっくらと、そして中はジューシーに仕上がります。熱湯の量は、餃子の高さの1/3~半分程度が目安です。
5.蓋の使い方が焼き上がりを左右する
蒸し焼きの際の「蓋」は、餃子を美味しく焼き上げるための必須アイテムです。熱湯を注いでからすぐに蓋をすることで、フライパン内に高温の蒸気を充満させ、餃子の内部まで効率よく火を通せます。
フライパンの蓋は、できるだけぴったりと合うサイズのものを選びましょう。蒸し焼きの時間は餃子の大きさや数によって調整し、水分を飛ばす工程に入るタイミングで蓋を取ります。
冷凍餃子の美味しい焼き方【基礎編】
ここでは、先ほど紹介した「5つのルール」を踏まえ、誰でも簡単に冷凍餃子を美味しく焼ける基本的な手順をステップごとに詳しく解説します。
【用意するもの】
- ・冷凍餃子
- ・フライパン(フッ素樹脂加工など焦げ付きにくいものがおすすめ)
- ・フライパンの蓋
- ・油(サラダ油、ごま油など)
- ・熱湯
- ・フライ返し
【基本の焼き方5ステップ】
1.フライパンを中火で熱し、油をひく。
- ・フライパンをしっかり温める。
- ・油を薄く均一になじませる。
2.火を弱め、冷凍餃子を並べる。
- ・焦げ付き防止のため、一旦火を弱めるか止める。
- ・餃子同士がくっつかないよう、1cmほど間隔をあける。
3.中火で2~3分、底面に焼き色をつける。
- ・再び中火にする。
- ・美味しそうな焼き色がついたらOK。火を弱める。
4.熱湯を注ぎ、蓋をして5~7分蒸し焼き。
- ・熱湯(餃子の高さ1/3~半分)を縁からそっと注ぐ(油はね注意!)。
- ・すぐに蓋をし、弱火~中火で蒸す。時間は餃子の大きさで調整。
5.蓋を取り、強火で水分を飛ばし、仕上げる。
- ・水分が飛ぶまで強火で加熱。
- ・(お好みで)仕上げにごま油を少量回しかける。
- ・パチパチ音がしたら完成!火を止め、お皿へ。
冷凍餃子の焼き方【応用編】
基本の焼き方をマスターしたら、次はもっと美味しさを追求した焼き方に挑戦してみましょう。お店で出てくるようなパリパリの羽根つき餃子や、ホットプレートを使った焼き方まで、ワンランク上の冷凍餃子を楽しむための秘訣を紹介します。
パリパリの羽根を作る方法
餃子を焼く際には、パリパリの羽根がついた餃子を焼きたいと思う方も多いのではないでしょうか。パリパリの羽根つき餃子を作るには、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
・羽根の素を作る
目安:水100ml + 片栗粉小さじ1 + 小麦粉小さじ1
ポイント:ダマにならないよう、よく混ぜる。蒸し焼きの水分が減ってきた頃に投入する。
- ・焼き方
- 1.羽根の素をフライパン全体に均一に流し込む。
- 2.蓋はせずに、中火~強火で水分を飛ばす。
- 3.羽根が固まり、きつね色になるまでじっくり焼く。
- 4.時々フライパンを揺すると、羽根が剥がれやすくなる。
皮を香ばしく焼き上げる方法
皮の香ばしさと中のジューシーさを両立させるには、油の種類や量、蒸し焼きの時間、そして仕上げの「焼き」にこだわることが大切です。
香ばしい皮を作る焼き方は以下のとおりです。
- ・仕上げに使う油をごま油だけでなく、少量のラードを混ぜて香ばしさをアップ。
- ・餃子の種類によって蒸し焼き時間を微調整して、お好みのジューシーさを実現する。
- ・仕上げの焼きでは、焼き色だけでなく、皮全体のカリカリ感も意識する。
一度蒸し焼きにした後、フライパンの余分な水分を拭き取り、再度少量の油で焼き上げる「二度焼き」も、皮をよりクリスピーに仕上げます。
ホットプレートで美味しい餃子を焼く方法
大人数で餃子パーティーをする時などに便利なのがホットプレートです。一度にたくさん焼けるだけでなく、焼き立てを保温しながら楽しめます。
【ホットプレートで餃子を焼く際の温度設定のポイント】
- 1.焼き始め(焼き目):高温(200~230℃)
- 2.蒸し焼き:中温(160~180℃)に下げる。
水の量はフライパンの場合と同様、餃子の高さの1/3程度を目安にしましょう。ホットプレートには専用の蓋がない場合も多いので、その際はアルミホイルで代用し、蒸気を逃がさないようにしましょう。焦げ付きを防ぐためには、プレート全体に薄く油をひき、餃子を並べる際に少し間隔をあけることが大切です。
手作り冷凍餃子の正しい保存方法
家で作った餃子を冷凍保存しておけば、いつでも手軽に楽しめます。また、市販の生の手作り餃子を購入した際にも活用できる保存方法ですので、ぜひお試しください。
- 1.まず、バットに片栗粉を薄く敷き、包んだ餃子同士がくっつかないように間隔をあけて並べます。餃子を並べる際、金属製のバットを使うと急速冷凍しやすく、品質が保たれやすいです。
2.餃子が完全に凍ったら、ジップロックなどの密閉できる保存袋に移し、空気を抜いて冷凍庫で保存しましょう。美味しく食べられる保存期間の目安は、約1ヶ月です。
手作り餃子のくっつかない冷凍方法についてはこちらで詳しく解説しています。
冷凍餃子のよくある疑問
ここまで冷凍餃子の様々な焼き方を紹介してきましたが、「冷凍餃子ってどれくらい保存できる?」「残った焼き餃子を美味しく温め直したい!」など、まだ解決しない疑問やちょっとした不安があるかもしれません。ここでは、冷凍餃子の保存や調理に関する疑問と回答をご紹介していきます。
冷凍餃子はどれくらい保存できる?
市販の冷凍餃子の場合は、パッケージに記載されている賞味期限を確認してください。ご家庭で手作りした冷凍餃子の場合は、適切な方法で冷凍すれば約1ヶ月程度は美味しく食べられますが、風味や品質を考えると、なるべく早めに食べきるのがおすすめです。
また、保存状態が悪いと、食品の水分が抜けて乾燥したり変色したりする「冷凍焼け」が起こりやすくなります。冷凍焼けした餃子は風味や食感が損なわれている可能性があるため、食べる前に状態を確認するようにしましょう。
餃子の種類によって焼き方は変えるべき?
基本的には、お使いの冷凍餃子のパッケージに記載されている推奨の焼き方に従うのが一番です。ただし、水餃子用のものは皮が厚めに作られていることがあり、焼き餃子にする場合は蒸し時間を通常より長めにするなどの工夫が必要になることもあります。
逆に、焼き餃子用の皮は水餃子用ほど厚くない場合が多いですが、お湯で茹でるだけでも破れにくく、短時間で中の餡まで火が通りやすい傾向があります。そのため、焼いたり蒸したりといった複雑な工程がなく、お湯で茹でるかスープに入れるだけで手軽に美味しく水餃子として楽しめます。
残った焼き餃子を美味しく温め直す方法は?
残った焼き餃子を温め直す方法はいくつかあります。
- 電子レンジ:手軽ですが、皮がふやけやすくなることがあります。温めすぎに注意し、ラップをふんわりかけるのがコツです。
- フライパン:少量の油をひき、弱火~中火で再度焼くと、皮のカリッと感が復活しやすいです。
- オーブントースター:アルミホイルを敷き、餃子が焦げないように様子を見ながら温めると、皮がパリッとしやすいです。
冷凍餃子は焼き方で美味しさが変わる
この記事では、冷凍餃子を格段に美味しく焼くための基本的なルールから、応用テクニック、さらには手作り冷凍餃子のポイントまで、幅広くご紹介しました。
冷凍餃子を美味しく焼くための重要ポイントは、「冷凍のまま焼くこと」「適切な火加減を守ること」「熱湯で蒸し焼きにすること」などです。
ぜひ、この記事で紹介したコツを参考に、色々な焼き方やアレンジを試してみてください。冷凍餃子が、お店のような本格的な味わいに変わるはずです。
餃子専門店「ぎょーざやさん」では、こだわりの餃子を全国にお届けしています。朝挽きしたブランド豚と新鮮な野菜を使った製法にこだわり続けて、多くの方にお選びいただいています。市販の冷凍餃子と違った「こだわりの冷凍餃子」をお探しの方は、ぜひ当店の商品をお試しください。