餃子に入れる野菜はキャベツ・白菜?下ごしらえからバランスまで解説

大人から子供まで大人気の餃子。一見シンプルな料理ですが、野菜の種類や下ごしらえ次第で味・食感がガラッと変わります。
この記事では、餃子に合う野菜の選び方や下ごしらえのコツ、肉との黄金バランスまで、プロも実践するポイントをわかりやすく解説します。
【この記事の監修者】

<餃子専門店 ぎょーざやさん>
開業してから30年以上地元に愛される餃子専門店。肉と野菜を「3:7」の割合で配合した餡と、もちっとした食感の皮が特徴。口に入れるとジワーッと深い味わいが広がります。お子様からお年寄りまで多くの方にお喜びいただいています。
餃子に入れる野菜の定番とおすすめの組み合わせ

餃子の味を左右するのは、野菜の選び方です。キャベツや白菜はもちろん、にら・ねぎ・しいたけなど、香りや甘みを引き立てる野菜の組み合わせ次第で、まったく違った味わいになります。
餃子に合う人気野菜
餃子に入れる野菜の定番といえば、やはり「キャベツ」と「白菜」。どちらも甘みがあり、豚肉との相性が抜群です。そのほかにも、餃子にぴったりの野菜がたくさんあります。
| 野菜名 | 特徴 |
|---|---|
| キャベツ | ほどよい甘みとシャキシャキ感。水分が少なく包みやすい |
| 白菜 | 柔らかくジューシー。ふんわり軽い食感に仕上がる |
| にら | 香りで餃子らしさを出す定番野菜 |
| 長ねぎ | うま味と甘みをプラス |
| しいたけ | コクと風味がアップ |
| にんにく | パンチのある味に |
| しょうが | さっぱり感と香りのバランス |
| もやし | 食感重視のアクセント |
| 人参 | 彩りとやさしい甘みを追加 |
| 大葉 | 爽やかな後味に |
このほかにも、餃子に入れる野菜にはれんこんやたけのこなど、歯ごたえのあるものも人気です。
キャベツ派・白菜派どっち?味と食感の違い
餃子に入れる野菜で一番悩むのが、「キャベツ派か?白菜派か?」という問題ではないでしょうか。
キャベツは水分が少なく包みやすく、シャキッとした歯ごたえが魅力で、焼き餃子との相性は抜群です。白菜は加熱すると柔らかくなり、口当たりがなめらかになります。水餃子やスープに入れる餃子に向いています。
また、にらやねぎなどの香味野菜も欠かせません。にらは全体の3分の1程度加えると香りが立ち、ねぎはみじん切りにしてうま味をプラスします。しいたけやえのきなどのきのこ類を入れると、うま味がぐっと増して冷めても美味しくなります。
野菜ごとの特徴を理解して、好みや調理方法で使い分けましょう。
餃子の野菜下ごしらえ|塩もみ・水切り・下茹でのコツ

野菜は、下ごしらえを間違えると、水っぽくなったり、ベチャッとしたりします。ここでは、キャベツや白菜のシャキシャキ感を保ちつつ、肉のうま味を逃さない下準備のコツを紹介します。塩もみや水切りのタイミング、茹でるべき野菜など、プロ級の仕上がりを目指しましょう。
キャベツ・白菜は塩もみと水切りがポイント
キャベツや白菜は刻んだ後、小さじ1/2ほどの塩をふって軽くもむのがポイントです。
10分ほど置いてから水分を絞ると、包んだときに皮が破れにくくなります。ただし、絞りすぎるとパサつくため「軽く握って水が出る程度」で大丈夫です。塩もみ後はキッチンペーパーで軽く押さえる程度にしましょう。
また、餡を作る際にごま油や少量の片栗粉を混ぜると、野菜のうま味を閉じ込められます。
餃子には生野菜が基本
餃子の餡は、基本的に野菜を生で使用します。水気が多い野菜のみ、軽く下茹でするのがベストです。以下の表で、生・茹でどちらが向いているかを野菜別にまとめました。
| 野菜 | 生 | 下茹で |
|---|---|---|
| キャベツ | ◎ | △(柔らかくしたいとき) |
| 白菜 | ◎ | △(水分が多い場合) |
| にら | ◎ | × |
| しいたけ | ◎ | × |
| もやし | × | ◎(軽く下茹で) |
野菜を下茹ですると、うま味が茹で汁に出てしまったり、水分量が多くなったりする原因になります。餃子には生野菜を使うことで、うま味をギュッと餡に閉じ込め、より美味しく仕上がります。
餃子の餡作りにおける野菜と肉の黄金バランス

一般的に、肉7:野菜3がバランスの良い黄金比です。
肉のうま味をしっかり感じつつ、野菜の甘みと食感も楽しめます。一方、野菜多め(6:4〜5:5)にすると、ヘルシーで軽い口当たりになります。
ただし、野菜を増やすときはしっかり水切りすることが大切です。水分が多いと皮が破れたり焼きムラが出やすくなります。また、味がぼやけやすいため、しょうが・にんにく・ごま油などで風味を補いましょう。野菜から出る水分をまとめるには、片栗粉・ごま油・オイスターソースの併用が効果的です。
ちなみに、当店「ぎょーざやさん」の餃子も、この「7:3」の比率にこだわっています。宮崎・鹿児島産のSPF豚を使用し、朝挽きミンチと地元の新鮮野菜で手包みしています。脂身と赤身のバランスを毎朝見極め、「お肉と野菜、どちらも主役」そんな理想のバランスを大切にしています。
野菜多め餃子のレシピ集

野菜をたっぷり使った餃子でも、満足感のある一品に仕上げられます。ダイエット中や冷蔵庫の残り野菜を手軽にアレンジして、美味しく食べられるレシピをご紹介します。
肉なしでも満足のオール野菜餃子
キャベツ・にら・しいたけ・春雨など、食感や香りのバランスが取れた具材をたっぷり包んだ、ボリューム満点の肉なし餃子です。
春雨を加えることで水分を吸い、崩れにくくジューシーに仕上がります。
- <作り方ポイント>
1.野菜は軽く塩をふって水分を切る。 - 2.春雨を混ぜ合わせ、調味料を加えて全体をよく混ぜる。
- 3.フライパンで焼くときは、ごま油を多めに使うと香ばしさがアップ。
ダイエット中にもぴったりな 野菜たっぷり水餃子
水餃子は餃子から出るうま味もスープと一緒に味わえます。白菜・豆腐・長ねぎを組み合わせることで、軽くてやさしい味わいの水餃子になります。豆腐が肉の代わりになり、ヘルシーでもふんわり食感に仕上がります。
- <材料例(約20個分)>
・白菜:2枚(みじん切り) - ・木綿豆腐:1/2丁(しっかり水切り)
- ・長ねぎ:1/3本(みじん切り)
- ・しょうが:小さじ1
- ・塩:ひとつまみ
- ・ごま油:小さじ1
冷蔵庫の残り野菜で作るアレンジ餃子
ご家庭の余った野菜を細かく刻んで混ぜるだけで、彩り豊かなオリジナル餃子になります。人参やれんこん、たけのこ、ピーマン、きのこ類など、歯ごたえのある野菜を組み合わせると満足感がアップします。
- <おすすめの組み合わせ例>
・人参+れんこん+ひじき:和風香ばし餃子 - ・ピーマン+コーン+ベーコン:お子様向け洋風餃子
- ・たけのこ+しいたけ+ごま油:中華風餃子
- 餃子のタレアレンジはこちらで詳しく紹介しています。
- 「いつもの餃子がうまくなるアレンジタレ5選」
野菜たっぷり餃子と相性抜群のつけ合わせ・スープ

餃子を主役にした食卓に、もう一品欲しいときにおすすめの副菜やスープを紹介します。さっぱり系・野菜多めの組み合わせで、バランスの良い献立に仕上げましょう。
さっぱりした副菜でリセット
餃子のしっかりした味わいの合間には、口の中をリセットしてくれる酸味やシャキシャキ食感のある副菜がおすすめです。
- ・もやしナムル:レンジで加熱したもやしに、塩・ごま油・にんにくを加えるだけで完成。
- ・きゅうりの中華風和え物:ごま油と酢、しょうゆを効かせて爽やかな仕上がりに。
- ・トマトと豆腐のサラダ:ポン酢+オリーブオイルで軽やかに。
どれも約5分で作れる簡単レシピですので、餃子のこってり感をうまく調整してくれます。
野菜スープ・味噌汁で栄養バランスアップ
餃子と一緒にスープや味噌汁を添えると、栄養バランスが一気にアップします。
おすすめは、野菜がたっぷり摂れて胃にもやさしいスープです。
- ・中華風わかめスープ:鶏ガラスープをベースに、ごま油としょうがで香りをプラス。餃子との相性抜群。
- ・豆腐と野菜の味噌汁:キャベツや人参、長ねぎなど、冷蔵庫の野菜を活用。
- ・トマトベースのスープ餃子風:トマト缶にコンソメを加え、焼き餃子を浮かべてもOK。
「野菜多め×餃子」で、ヘルシーかつ満足感のある献立が完成します。
餃子の野菜選びで、家庭の味がもっと楽しくなる
餃子の美味しさは、野菜の選び方と下ごしらえで決まります。
キャベツでも白菜でも餃子は様々な野菜に合うので、自分のお好みの野菜を入れて楽しめます。そして、素材の味を最大限に引き出すには、野菜の水分量や肉とのバランスを意識することがポイントです。
「今日はいつもよりちょっと特別な餃子にしたいな」と思ったら、ぎょーざやさんの餃子をお取り寄せしてみるのもおすすめです。国産野菜の甘みや食感を生かした手づくり餃子が、家で作る餃子のヒントになるかもしれません。
